理学療法士の私が公衆衛生大学院(予防医療)に興味を持ったきっかけ

疫学・公衆衛生学・生物統計学

こんにちは。

365日リハのために、日曜日は出勤が結構ある回復期リハ病院勤務のジローです。今日もよく働きました。

年で一番良い気候の頃と思いますが、今日は肌寒かったですね。身体がついてこずにスタッフも患者さんも、鼻水をすすったり、咳をしたりと体調が万全とはいきません。体調にはくれぐれも気をつけて季節の変わり目を乗り切りましょう。

理学療法士が公衆衛生学に興味を持ったきっかけ

さて、今日は「私が、なぜ公衆衛生の分野に興味をもったか」について記事にしようと思います。リハビリテーション学の修士号を持っているので、そのままリハビリ分野で博士課程を目指せば良かったのですが、結果的に道を変えることになりました。

キーワードは「予防理学療法」です。

日常では、脳卒中患者さんを担当することが多いのですが、このようなジレンマがありました。

1、発症する前までの併存疾患管理や生活習慣が悪過ぎて、その集大成としての脳卒中発症患者を治療しなければならない。

併存疾患をこじらせると、しばしば理学療法が中断帰結にも影響します。発症前から併存疾患が管理できていれば、リハビリテーションがもっと進みやすいのに。併存疾患は循環器代謝疾患に限りません。膝や腰の痛み、身体の過度な痩せ肥満なども含みます(ロコモ、フレイル、サルコペニアなどがkey wordでしょうか)。その状況で本人、家族から「もっと良くしてくれ」と頼まれます。

中年期くらいから、もっと健康に気をつけてくれていたらなー、、、。と思っていました。

2、退院に向けた指導でも、今までの悪い習慣から抜け出せない。指導を聞き入れられず、結果として再発する

もう一つ、脳卒中発症してしまえば、辛い思いをして入院してのリハビリテーションに取り組むわけです。せっかく日常生活を再獲得できたとしても、また元の悪い生活習慣に戻ってしまい、結果再発してしまった患者を経験しました。この場合、何ヶ月も頑張って運動したのは何のため?

このようなモヤモヤを、ある方にぶつけてみたところ、

「ジローちゃん、これは公衆衛生(Public Health)を学ぶに尽きる」と言われたんですよね。

正直、公衆衛生って「水質や大気汚染? ワクチン? 健康診断?」って

理学療法士が予防医療に関わることが可能か?

理学療法と関係がある分野と思えていなかったのですが、知るにつれて重要性を認識できました。

禁煙指導一つをとっても

PT「退院後はタバコをやめましょう」

患者「私の祖父は、1日に何箱も吸っていたが、90歳まで元気だった。吸わなければ楽しみがないし、再発したらしたでよい」

何も言えねー。以上。

仮に、その指導が効いて再発しなかったとして、本当に「指導の効果」と言えるのでしょうか?

「たまたま再発しなかっただけ」と言われれば、本当に予防医療って何なん?、超あいまいと思ったわけです。

今回は、なぜ公衆衛生に足を突っ込んだかの話なので、詳細は別の記事にしようと思いますが、2年間真剣に予防医療を学んだところ、

予防医療に一番力を発揮できる医療専門職は理学療法士

と確信したわけです。それは「行動変容に関する知識を持ち、医療の専門職であるから」です。いつか、詳しくご説明します。

医師でも、なかなか行動まで変えることはできないのでは?

私と同じような経験をされた方、多いのではないでしょうか?

進学先は理学療法,リハビリテーションから若干外して、公衆衛生分野に来てみませんか?

公衆衛生学のコアカリキュラムは、「疫学」、「生物統計学」、「行動科学や健康教育学」、「環境衛生学や産業保健学」、「医療政策」です。

医学論文を読むことや、臨床研究に取り組んでいると、「統計学」で必ず1回はつまずきますよね。公衆衛生大学院では、統計学もたくさん勉強します。ずっと苦手を放置している方、学び直しに最適です。

私も、最初から公衆衛生に興味があったわけではなく、ある先生(今では大学の教授)が教えてくれたんですよね。あの日の出会いがなければ、全く知らなかった分野であったので、私もこのブログでシェアします。一人でも興味を持ってくれれば、この上なく嬉しいです。

まとめ

・若いうちからの併存疾患をこじらせると、治療が上手くいかず、理学療法が中断し帰結も想定以下であった事を経験した

・退院後に元の悪い生活習慣に戻り、再発した症例を経験した。入院して何のために数ヶ月頑張ってたか、わからないといった経験をした

・予防医療は重要だが、予防の定義はとても曖昧

理学療法士は予防医療にかなり大きな貢献ができる医療専門職である

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