こんにちは。
中年で新人の時のフレッシュな気持ちを忘れつつ(というか忘れている)、理学療法士のジローです。
新人さんはGWを明けると、次第に業務に慣れてきたところで担当患者さんを持ち始めたり、カンファレンスに参加したりと新たなタスクが増えてきていると思います。その中で、新人教育の一環として、今担当している患者の評価・治療経過をまとめて発表(ケーススタディー、症例報告)しなさいと言われる職場もあるのではないでしょうか?
また、2年目以降は、そろそろ学会発表や、地域での症例検討会で発表してみては??と上司からの打診があるのではないでしょうか?
*ちなみに、私の病院も新人もケーススタディーはするのですが、下半期に一年のまとめ的に実施します。
急に症例検討を発表しなければならなくなったら?
私も、新人の頃は定期的に症例検討会がありました。リハビリ部全員の前で発表しなければならず、かなりの緊張でした。
やはり、一症例を大切に、しっかりまとめることは重要ですし、医師を含めた先輩方の貴重な意見をいただくことができました(ただ、別に誰かが発表の仕方を教えてくれたわけでもなく、全員の面前でスカポンタンにされた事もあります・・・。想像におまかせします。)
本当に、患者さんのためとはいえ毎回恐怖でした。皆さん、どうなんでしょう?
(余談)どのくらいの頻度で症例検討会をしていますか?
最近の「症例検討会事情」はいかがなのでしょうか?
私の病院や地域では、昔に比べるとかなり下火になっています。
働き方改革の影響でしょうか、学会発表や症例発表の資料づくりは、果たして業務なのかという問題があり、なかなか促しにくくなりました。
また、コロナの影響で集合しての研修会が少なくなり発表の機会が減りました。地域の病院で集まって合同で何かの会をするということは、ほぼ消滅しましたね。
私自身がオンライン学会のモチベーションが湧かないのに、後輩に発表を勧められない。
などなど。
症例検討会の発表から得られるもの
私自身は大きいところでは、PTの全国学会に症例報告を2回出した経験があります。この発表をきっかけに上の先生に声をかけていただき、大学進学→大学院進学へと繋がっていきました。早いうち(1年目に抄録を書いて、2年目の春に発表)に全国学会を経験したことで、かなり度胸がついたと思います。発表後には、ある大学の教授から、有難いコメントをいただくことができました。
臨床研究を今後の活動に組み込もうとしている方は、倫理委員会を通して、多くのケースをデータ化し、統計して〜〜のような臨床研究は、最初からは、まず無理です。まずは文献的な考察を含めて、一症例をきちんとまとめる事が先決でしょう。かなり力がつくと思います。
一人のセラピストの経験を共有することは、他のセラピストの臨床思考を刺激します。新たな治療戦略のきっかけになるかもしれませんし、似たような事で困っているセラピストや患者の助けになると思います。まず、自分の患者をまとめて部内の症例検討会で発表し、先輩方の助言も受けながら学会に提出してみませんか?
症例報告をやってみたいけど、どのようにまとめたら良いの?
ただ、症例報告しようと言っても、どのようにまとめたら良いの?不安に思われる方もいると思います。
学会の演題の査読をすることもありますが、発表に耐えられないようなものも多くみられます。
・セラピストの体験日記
・あまりにもありきたりで臨床発見が無い報告
・評価の羅列
・主張が飛躍し過ぎている
・考察が考察になっていない
などなど。
せっかくまとめたのだから有意味なものにしたいですよね。
一つ参考にするとしたら、ケースレポートのガイドライン(CARE)を参考にしてみるのはいかがでしょうか?

症例報告を独りよがりの日記にならず、必要な情報が漏れなく記載されることで、発表の透明性が高くなることで、発表を聞いた周りの人にも良い影響を与えることができると思います。英語版のチェックリストは検索するとよく引っかかるのですが、日本語版はヒットしにくいので、見つけたらラッキーです。大きい字で見たい方は、「CARE 症例報告」でググってみましょう。
このガイドラインは、理学療法に限りませんので、他の職種の方でも症例報告に困っている方がいれば紹介してあげてください。
まとめ
症例報告は、一つの経験を共有することで、他のセラピストや患者さんを助ける可能性がある
症例報告会なるものが減ってはいるが、臨床研究の第一歩とも言えるため、できるだけチャレンジして欲しい
職場や学会で症例報告をする時には、発表内容が独りよがりにならないように注意する
症例報告の情報漏れの防止や、透明性を高くするためには、ガイドラインのCAREを参考にすると良い

